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2009年9月 1日 (火)

マークスの山(高村薫)【再読】

マークスの山(上) 講談社文庫 マークスの山(下) 講談社文庫

再読といいつつ前回読んだのは単行本。
今回は単行本を探したが見当たらず
文庫本での再読となった。

本書の但し書きにもあるが大幅改稿されているらしい。

単行本を読んだのがかなり前のことで
正直言うとどう変わっていたのかは分からなかったが
どうやら、削られている部分が多いようだ。

なので単行本の方が濃厚な印象らしい。

それでも文庫で読んでも
十分に楽しめる作品ではあった。

細やかな描写でぐいぐい読者を引き込んでいく。
警察内部の事情も本当かどうかは知らないが
リアルに描かれていると印象付けられた。

直木賞を受賞しながらも
かなりの改稿を加えたということは
高村薫自身が納得がいってなかったのか?

とりあえず今回は文庫しか読んでいないが
単行本を借りてきて読みたいとも思った。

比べて読むことでさらに面白みが増すのかもしれない。

2009年8月27日 (木)

螻蛄【けら】(黒川博行)

螻蛄 Book 螻蛄

著者:黒川 博行
販売元:新潮社
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疫病神シリーズの第4弾。期待通りの本でした。
桑原と二宮のコンビがようやく復活したという喜びがあります。

今回は宗教家を巻き込んでの金をめぐる騙しあい。
最後に笑うのは誰なのか??

物語の筋としても面白かったのだが
やはり桑原と二宮のコンビ漫才のようなやりとり。
関西弁でテンポがよく読んでいてもクスッときてしまう。

本当にいたら怖いんだろうが、どことなく憎めない桑原。
最弱かと思いきや、ちゃっかりと掠め取っていく二宮。

どちらもキャラクターが立っていて楽しめます。

今後もこのシリーズが続くことを祈りつつ・・・。

2009年8月24日 (月)

絶望ノート(歌野晶午)

絶望ノート Book 絶望ノート

著者:歌野 晶午
販売元:幻冬舎
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絶望ノートという日記帳の中で太刀川照音は
いじめられている現実を綴っていた。

この絶望ノートの記述と
周辺の人々の口述シーンが交互に繰り返される。

そのことで現実と文字の狭間に生まれる空間。

これを埋めるのは真実なのか?虚構なのか?

相変わらず歌野さんの小説という気がしますが・・・

どうしてもなじめなかったのが暗い絶望ノートシーン。
なんとなく、気持ち悪くなってしまいました。

2009年8月19日 (水)

植物図鑑(有川浩)

植物図鑑 Book 植物図鑑

著者:有川 浩
販売元:角川書店(角川グループパブリッシング)
Amazon.co.jpで詳細を確認する

あいかわらずベタ甘な恋愛小説ですね。

なんか読んでてニヤリとなってそうな自分が
恥ずかしくなってしまいます。
なので、電車内では厳禁・・・。

植物図鑑という題名からも想像できるとおり
色んな植物がでてきます。

しかも、基本その植物を食べます。

レシピも一部載っているので
料理にチャレンジすることも可能です。

もちろん植物の写真も出ているので
図鑑・小説・レシピ本と一粒で3度おいしい感じです。

2009年8月17日 (月)

六月の夜と昼のあわいに(恩田陸)

六月の夜と昼のあわいに Book 六月の夜と昼のあわいに

著者:恩田 陸,杉本 秀太郎
販売元:朝日新聞出版
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「恋はみずいろ」
「唐草模様」
「Y字路の事件」
「約束の地」
「酒肆ローレライ」
「窯変・田久保順子」
「夜を遡る」
「翳りゆく部屋」
「コンパートメントにて」
「Interchange」

以上10編の短編小説。

色々な小説形式を集めたということで
かなりバラエティに富んでいます。

その所為もあるとは思うのだが
かなり好き嫌いが分かれるような気がする。

まぁ10作品もあれば、好き嫌いが分かれるか・・・。

でも、全体的には楽しめたと思う。

こうやって軽く恩田作品を読めるというのも
一つの楽しみなのかもしれない。

「酒肆ローレライ」なんて最高に面白かったしね。

「窯変・田久保順子」とかは結構先が読めるんですが
これはこれで面白かったです。

自分の好きになれる短編を見つけてみてはどうでしょう?

2009年8月12日 (水)

宵山万華鏡(森見登美彦)

宵山万華鏡 Book 宵山万華鏡

著者:森見登美彦
販売元:集英社
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「宵山姉妹」
「宵山金魚」
「宵山劇場」
「宵山回廊」
「宵山迷宮」
「宵山万華鏡」

京都祇園祭の前夜祭のことを宵山と呼ぶらしい。

そんなことも知らずに読んだわけですが
相変わらずの不思議ワールドが展開されている。

それぞれが短編なのだが、
パラレルストーリーのようにどこかが通じている。

祭りの賑わい感と、その横にある静けさのようなものが
うまいぐあいに織り交ざっていて楽しめました。

こういう伝統的な行事って
本当に不思議なことが起こりそうで楽しめます。

2009年8月10日 (月)

悼む人(天童荒太)

悼む人 Book 悼む人

著者:天童 荒太
販売元:文藝春秋
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なんとも考えさせられる本でした。

主人公の悼む人=坂築静人は
全国を旅しながら、亡くなった方を訊ね、悼む。

事件をエログロく書いていた記者の蒔野抗太郎
ガンと向き合った母、巡子
殺人を犯し刑期を終え静人とともに歩いた、奈儀倖世
3人の視点で物語が進んでいく。

死をテーマに重苦しく訴えかけてくる本でした。

名もなき死をじっと見つめ心に刻む。
愛された人を探し、愛した話に耳を傾ける。

3人の視点がまた、静人の輪郭を違う色で描く。

話題になったあとからでも随分と時間が経ってしまったが
これはなかなかに読み応えのある本でした。

2009年8月 4日 (火)

片眼の猿(道尾秀介)

片眼の猿―One-eyed monkeys (新潮文庫 み 40-2) Book 片眼の猿―One-eyed monkeys (新潮文庫 み 40-2)

著者:道尾 秀介
販売元:新潮社
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なかなか紹介が難しい本だと思う。
何を言っても未読の方には邪魔になるような気がする。

主人公の探偵は盗聴専門のスパイ。
これだけしか書けないなんて・・・。
一体どういう小説なんだか・・・。

帯に踊るのは
「道尾秀介を信じるな!道尾秀介を信じろ!」
という文言なのだが事実これが正解だろう。

「向日葵~」も同時に平積みで並んでいると
この作家の勢いを感じるんですよ。

あとの本を文庫化まで待つか?
それとも古本で探すか・・・。二者択一。

2009年7月31日 (金)

神去なあなあ日常(三浦しをん)

神去なあなあ日常 Book 神去なあなあ日常

著者:三浦 しをん
販売元:徳間書店
Amazon.co.jpで詳細を確認する

この本は高校卒業を間近に進路の決まっていなかった
平野勇気が先生の「決まったぞ」の一言から
神去村へ林業をやりに行くことに・・・

この神去村の人々がかなりいい味を出しています。
かなり変な集団ですが・・・。

ゆったりと流れる時間、山の神々を信じる村人
勇気にとってはどれも未体験ゾーンのことばかり。

大きな事件はないけれど
山火事であったり、48年に一度の祭りだったりと
イベントはしっかりとあって
恋愛モードに突入していく勇気も淡く切ない。

神去の日常を描きながらも、
都会に住む我々に非日常を味わわせてくれる
とても良い本だったと思う。

2009年7月27日 (月)

水の迷宮(石持浅海)

水の迷宮 (光文社文庫) Book 水の迷宮 (光文社文庫)

著者:石持 浅海
販売元:光文社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

水族館を舞台にしたミステリー。

3年前に水族館で死んだ片山の命日に水族館で
次々と起こる水槽への異物混入。

辛うじて?被害は最小限に抑えられていたが
犯人の目的は?正体は?

水族館という美しく幻想的な世界で
探偵役の深澤の論理的な推理が冴える。

石持さんらしい作品だったと思います。

そして興味深いことにこの探偵の深澤くんは
実はあの座間味くんなのでは?という推測ができるところです。

真実は闇の中だが
読者として楽しむ分には何の問題もないと思います。

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